登録販売者 試験勉強

登録販売者試験#16薬の作用

yamadap1984@

薬の作用のしくみ

● 全身作用とは?

薬の有効成分が消化管などから吸収され、血液を通じて全身をめぐって作用するもの。
例:内服薬、坐剤、経皮吸収型製剤 など
• 吸収→代謝→分布→排泄の流れ
• 効果が出るまで時間がかかることも
• 副作用も全身に出る可能性あり

● 局所作用とは?

薬の効果を特定の部位に限定して発現させる作用。

例:点眼薬、うがい薬、湿布、吸入薬 など
• 比較的速やかに効果が現れる
• 副作用もその部位に限られることが多い




■ 有効成分の吸収
• 全身作用を狙う薬は、必ず体内へ吸収されて血液循環に乗る必要がある
• 局所作用を狙う薬は、目的部位でのみ作用を発揮する

全身性副作用と局所的副作用

薬によっては、目的とは異なる部分に作用し「副作用」として現れることがあります。
• 局所作用を狙った薬でも、全身性副作用が出ることがある
• 逆に、全身作用を狙った薬でも、局所的副作用が起こることがある

例:目薬で起こる全身のアレルギー反応、内服薬で起こる胃粘膜障害 など


吸収部位ごとの特徴

1. 消化管吸収(経口投与)
• 主に小腸で吸収(絨毛による吸収面積が大きい)
• 食事の影響やpHにより吸収効率が変動
• 一部成分は消化管粘膜にダメージを与えるため、服用法やタイミングに注意

例:腸溶性製剤、徐放性製剤、口腔内崩壊錠



2. 粘膜吸収(消化管以外)
• 舌下錠・坐剤・点鼻薬・点眼薬など
• 「肝初回通過効果」を避けることで即効性が高い

普通薬を口から飲んで、消化の流れで分解、吸収されます。

薬の吸収と血流の流れ(消化管→肝臓→全身)

① 消化管(主に小腸)で吸収

薬は小腸などの消化管で吸収され、まず腸間膜静脈(下腸間膜静脈・上腸間膜静脈)に入ります。

② 門脈(肝門脈)を通って肝臓へ

腸間膜静脈は、脾静脈(ひじょうみゃく)などと合流して「門脈(肝門脈)」を形成し、薬はこの門脈を通って肝臓に送られます。

③ 肝臓で代謝(初回通過効果)

肝臓では一部の薬が代謝され(これを「初回通過効果」といいます)、残った薬が血流に乗って全身に回ります。

④ 肝静脈 → 下大静脈 → 心臓へ

肝臓から出た血液は、肝静脈 → 下大静脈(上大静脈ではない!)→ 右心房という順で心臓に戻ります。そして全身に作用するという流れなので順当に行くと時間がかかります。


• 舌下錠や点鼻薬は、比較的速やかに全身に作用を及ぼす
・坐薬:直腸や膣に適用する固形の外用薬。粘膜より吸収され速やかに全身に分布します。


3. 鼻腔吸収

鼻粘膜は血管が豊富なため、薬の成分がすばやく吸収される特徴があります。また初回通過効果も受けないで全身に分布します。


例:点鼻薬
• 通常は局所作用を目的に使用(花粉症など)
• ただし、全身性副作用が出ることも(特にステロイド成分)
• アレルギー性鼻炎用薬では副作用として「口の渇き・眠気」が出るケースも
• 鼻の粘膜が過敏な方は、点鼻薬の連続使用を避けるよう指導が必要



4. 皮膚吸収(経皮吸収)

例:湿布薬、外用軟膏、塗り薬、経皮吸収型製剤(ニトログリセリンパッチなど)
• 通常は局所作用を目的とするが、経皮吸収型製剤は全身作用を目的に使用
• 外用薬でも広範囲に使った場合、全身的な副作用が出ることがある

補足|うがい薬・合剤の注意点
• うがい薬(例:ポビドンヨード)は粘膜に作用するが、飲み込むと全身性の影響が出ることもあるため注意
• 合剤(複数の成分が含まれる薬)では、相互作用による副作用にも注意が必要

用語意味・ポイント
全身作用血流に乗って体全体に効く作用
局所作用特定の部位にのみ作用する
肝初回通過効果経口薬が肝臓で最初に代謝され、解毒作用により効果が減少する現象
舌下錠舌の下から吸収されるため、即効性が高く肝初回通過を避けられる
禁煙補助薬(口腔粘膜吸収)狭心症でのニトロ
点鼻薬鼻粘膜から吸収。通常は局所作用だが、成分により全身作用あり
経皮吸収型製剤皮膚を通じて成分が吸収され、全身に作用を及ぼす薬

受診勧奨:皮膚症状

肌荒れ・にきび・湿疹・皮膚炎・かぶれの原因と防御策

(予防と日常ケアの基本)

肌のトラブル、根本は「バリア機能の低下」と「刺激の蓄積」。

肌トラブルは、乾燥・皮脂の分泌異常・生活習慣の乱れ・ストレスなど、さまざまな要因が重なって起こります。特に皮膚の「バリア機能」が低下すると、外部刺激に弱くなり、湿疹・かぶれ・かゆみが起きやすくなります。

主な予防ポイント:
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・紫外線、摩擦、汗、ストレスを避ける
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日常的なスキンケアが予防の第一歩です。

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