トラネキサム酸

美容領域で注目されていて、多くの化粧品や美容皮膚科でも処方
トラネキサム酸の主な作用機序。
1、メラニン生成の抑制(美白効果)
プラスミン活性の抑制により、炎症を抑えることでメラニン生成の刺激因子を減らす。
紫外線や摩擦などで誘導される炎症性サイトカイン(例プロスタグランジン、PAF)を減少させることで、メラノサイト刺激を抑える。
結果、
メラノサイトの活性化を抑え、過剰なメラニン生成を防ぐ。
=シミや肝斑の改善に効果。
という事のようです、学校で学んでから久しいですが、薬の成分の効果はいろいろ研究を重ねられていて、使用方法は日々進歩しているのですね。
抗プラスミン作用はメラニンの生成を抑えるのか?
血液凝固因子やその辺りで学ぶ最後に血液凝固を溶かす部分で登場する“プラスミン“調べてみました。
抗プラスミン作用 → メラニン抑制の流れ(メカニズム)
① 紫外線や摩擦によって「プラスミノーゲン → プラスミン」活性化
• 肌が紫外線や刺激(摩擦、炎症など)を受けると、皮膚の角化細胞や血管周囲でプラスミンが活性化します。
② プラスミンは炎症性サイトカインを誘導
• プラスミンは、以下のような炎症関連物質の産生を促進します:
• プロスタグランジン(PG)
• PAF(血小板活性化因子)
• 一酸化窒素(NO)
③ メラノサイト刺激 →これによって色素沈着・シミ・肝斑などが発生
トラネキサム酸の役割
• トラネキサム酸は、プラスミンの働きを阻害
• 炎症性サイトカインの発生を抑制
• メラノサイトへの刺激が抑えられる
•活性が下がり、メラニン生成が減少
= 「美白効果」や「肝斑改善効果」 へとつながります。
これらがメラノサイト(色素細胞)を刺激して、メラニン生成、を活性化させます。
肝斑(かんぱん)に対する抗プラスミン作用
• 肝斑は血管拡張や慢性的な微小炎症が関与しているとされており、
• トラネキサム酸はプラスミン活性を阻害することで、こうした炎症性変化や色素沈着の悪循環を断ち切る。
▶︎結果:
肝斑の悪化因子(炎症・血管新生・色素沈着)を抑える
■ 注意点:
• トラネキサム酸は止血薬(抗プラスミン薬)としても使用されるため、血栓リスクがある人(血栓症、心疾患既往など)には慎重に使用。
• 美容目的での長期使用については、安全性のデータが限られるため、医師の管理下での使用が基本。
