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鎮暈薬(乗物酔い防止薬)とは、
乗物酔い(動揺病)によるめまい、吐きけ、頭痛を防止・緩和することを目的とした医薬品です。
鎮暈薬(乗物酔い防止薬)
重要⭐︎つわりに伴う吐きけへの対処として使用することは、適切ではありません。
鎮暈薬の主な配合成分
抗めまい成分
ジフェニドール塩酸塩
作用と特徴
- 内耳にある前庭と脳を結ぶ神経(前庭神経)を調節
- 内耳への血流を改善
- 抗ヒスタミン成分と共通する類似の薬理作用
- 海外では制吐薬・めまい治療薬
- 日本ではもっぱら抗めまい成分として使用
副作用・使用時の注意
- 抗ヒスタミン成分・抗コリン成分と同様に
頭痛、排尿困難、眠気、散瞳による異常なまぶしさ、口渇、浮動感や不安定感
- 排尿困難の症状がある人、緑内障の診断を受けた人は、症状悪化のおそれあり
- 眠気を促す作用があるため、乗物の運転操作時は使用を控える
抗ヒスタミン成分
主な成分
ジメンヒドリナート(ジフェニドラミンテオクル酸塩)
メクリジン塩酸塩
プロメタジン塩酸塩
クロルフェニラミンマレイン酸塩
ジフェンヒドラミンサリチル酸塩
作用と特徴
- 延髄の嘔吐中枢への刺激抑制
- 内耳前庭における自律神経反射を抑制
- 多くが抗コリン作用を持つ
- 乗物酔いによるめまい・吐きけの防止・緩和
- メクリジン塩酸塩は
▶︎作用発現が遅く、持続時間が長い
使用時の注意
- プロメタジンを含む成分
▶︎海外で
乳児突然死症候群
乳児睡眠時無呼吸発作のような致命的な呼吸抑制
の報告あり
▶︎15歳未満の小児では使用を避ける
- 眠気を促す作用があるため、乗物の運転操作時は使用を控える
抗コリン成分
スコポラミン臭化水素酸塩水和物、ロートコン
作用と特徴
- 中枢に作用し自律神経系の混乱を軽減
- 末梢では消化管の緊張を低下
- スコポラミン臭化水素酸塩水和物は
- 消化管からよく吸収
- 脳内へ移行しやすい
- 肝臓で速やかに代謝
- 作用持続時間は短い
使用時の注意
- 眠気を促す作用
- 散瞳による目のかすみや異常なまぶしさ
- 乗物の運転操作時は使用を控える
鎮静成分
成分
ブロモバレリル尿素
アリルイソプロピルアセチル尿素
作用と特徴
- 乗物酔いは不安や緊張など心理的要因の影響も大▶︎和らげる目的で配合
使用時の注意
- 少量でも眠気を促す作用
- 乗物の運転操作時は使用を控える
キサンチン系成分(中枢神経系を興奮させる)
成分例
カフェイン類
ジプロフィリン
作用と特徴
- 脳に軽い興奮を起こす
- 平衡感覚の混乱によるめまいを軽減
- カフェイン
▶︎乗物酔いに伴う頭痛を和らげる作用
- 重要
▶︎カフェイン配合(目がさめるのでは?)→いいえ
抗めまい成分・抗ヒスタミン成分・抗コリン成分・鎮静成分による眠気が完全に解消されるわけではない
局所麻酔成分
アミノ安息香酸エチル
作用と特徴
- 胃粘膜への麻酔作用
- 嘔吐刺激を和らげ
- 乗物酔いに伴う吐きけを抑制
使用時の注意
ビタミン成分
成分
ビタミンB6(ピリドキシン・ピリドキサール類)
ビタミンB3(ナイアシン・ニコチン酸類)
ビタミンB2(リボフラビン類)
作用と特徴
鎮暈薬の相互作用
以下の薬と併用すると注意
- かぜ薬
- 解熱鎮痛薬
- 催眠鎮静薬
- 鎮咳去痰薬
- 胃腸鎮痛鎮痙薬
- アレルギー用薬(鼻炎用内服薬を含む)
▶︎成分が重複し、鎮静作用や副作用が強く現れるおそれ
受診勧奨【年齢・症状別】
⭐︎重要⭐︎
- 3歳未満の乳幼児
▶︎乗物酔いはほとんど起こらない
▶︎乗物酔い防止薬はない
- 乳幼児が乗物移動中に機嫌が悪くなっても
▶︎安易に使用しない
- めまいが
- 一時的でない
- 日常的にたびたび生じる
▶︎医療機関の受診が必要
- 動悸・立ちくらみ・低血圧によるふらつき
▶︎平衡機能障害によるめまいとは区別
- 高齢者
▶︎平衡機能の衰え
▶︎聴覚障害(難聴・耳鳴り)に伴うめまいも多い
【めまい】とは
体の平衡を感知・保持する機能(平衡機能)に異常が生じて起こる症状。
原因例:
▶︎鎮暈薬は「症状を抑える薬」であり、原因治療ではない点を理解しておくことが重要です。
まとめ
- 鎮暈薬は多成分構成
- 眠気・運転禁止・年齢制限は超重要
- 相互作用と受診勧奨は確実に押さえる