登録販売者試験#65 葛根湯
葛根湯(かっこんとう)

1.概要(まず押さえるポイント)
葛根湯は、風邪のひきはじめに使われる代表的な漢方薬です。
寒気や発熱があり、体を温めて発汗・解熱を促す作用があります。
筋肉の緊張を緩める作用があるため、首や肩のこりを感じるときに適します。
「ゾクゾクっと寒気を感じる」「肩が重い」といった初期のかぜ症状にぴったりです。
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2.効能・効果(添付文書ベース)
【効能・効果】
体力中等度以上のものの次の諸症:感冒の初期(汗をかいていないもの)、鼻かぜ、鼻炎、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み
【解説】
寒気や発熱をともなうかぜの初期に、体を温めて汗を出し、熱を下げる働きをします。
風邪だけでなく、肩こりや筋肉痛など「こわばり」や「引きつり感」にも効果的です。
○風邪薬売り場:引ひき始め、寒気がらあり、これから熱が上がりそう、頭痛。
○シップ売り場で肩こり腰痛など、同じ姿勢が多い方。
【参考文献】葛根湯添付文書
【パナソニック公式】自動計量炊飯器と無洗米10キロが届く定期購入サービス3.適応となる主な症状(体質目標
- 体力中等度以上(実証寄り)
- 寒気がする
- 首や肩がこる
- 頭痛がする
- 発熱しているが汗は出ていない
中医学的には
・「表寒(外感風寒)」の初期
・発汗解表
→ 汗を出して邪気を発散させ、体表の気の巡りを整えます。
風邪以外でも、パソコン作業などで凝り固まった体にも使えます。
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☆使用を控えるべき人・服用前に相談が必要な人
次の人は、服用前に医師、薬剤師または登録販売者へ相談してください。
・医師の治療を受けている人
・妊娠中、または妊娠の可能性がある人
・体力が弱い人、胃腸が弱い人、発汗しやすい人
・高齢者
・過去に薬で発疹やかゆみなどを起こしたことがある人
・むくみや排尿困難のある人
・高血圧、心臓病、腎臓病、甲状腺機能障害の診断を受けている人
服用後に、発疹、かゆみ、吐き気、食欲不振、胃部不快感などがあらわれた場合は
直ちに服用を中止し、医師などに相談してください。
まれに、偽アルドステロン症やミオパチー、肝機能障害などの重い副作用が起こることがあります。
手足の脱力、筋肉痛、黄疸、全身のだるさなどが見られたときは、すぐに受診してください。
1か月程度服用しても良くならない場合
または感冒初期や鼻かぜの目的で5〜6回服用して改善がない場合は使用を中止し
医師、薬剤師または登録販売者に相談してください。
長期連用する際も、必ず事前に相談が必要です。
4.特徴と作用機序(なぜ効くか)
葛根湯は「発汗解表(はっかんげひょう)」の代表方剤です。
寒邪が体表に侵入して起こる「かぜの初期」に、発汗させて邪を追い出します。
また、葛根が筋肉の緊張をゆるめることで、首や肩のこりを改善します。
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5.構成生薬と働き
| 生薬名 | 主な作用 |
| 葛根(かっこん) | 筋肉のこりをほぐし、発汗を助ける |
| 麻黄(まおう) | 発汗・解熱・鎮痛作用 |
| 桂皮(けいひ) | 体を温め、血行を促進 |
| 芍薬(しゃくやく) | 筋肉の緊張をゆるめる、鎮痛 |
| 生姜(しょうきょう) | 体を温め、胃を守る |
| 大棗(たいそう) | 体力を補い、他の薬を調和 |
| 甘草(かんぞう) | 緊張を和らげ、全体を調和 |
まれに、偽アルドステロン症(むくみ、高血圧、低カリウム血症など)の副作用が起こることがあります。
偽アルドステロン症の詳しい症状や原因については、こちらの記事で解説しています。グリチルリチン酸
麻黄は鼻づまり、咳、寒気の強い風邪に使われますが、心臓や血圧への負担が出やすい生薬です。
より詳しいリスクと使い方は、麻黄の記事で解説しています。エフェドリン、アドレナリン作動性
麻黄や、甘草が特にだが、風邪薬と併用する場合など。総合感冒薬にも別の名称で含まれることがある事は頭に入れておき、重複を防ぎましょう。
6.比較で覚える
| 方剤名 | 体質・特徴 | 主な症状 | ポイント |
| 葛根湯 | 実~中間証、発熱・寒気、肩こりあり | 感冒初期 | 発汗解表+筋肉のこり改善 |
| 麻黄湯 | 体力あり、発熱・悪寒強く、汗が出ない | 感冒初期の悪寒強いとき | 強い発汗・解熱 |
| 小青竜湯 | 体力中等度、くしゃみ・鼻水・咳 | 水様鼻汁・気道分泌多い | 水滞+感冒 |
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7.養生法(生活指導)
かぜの初期は体を温めることが大切です。
熱いくらいの入浴や温かい飲み物をおすすめします。
食養生のポイント:
- 体を温める食材:長ネギ、生姜、シソ、ニラ、シナモンなど
- 免疫を高める食材:納豆、マグロ、卵、ブロッコリー、キウイ、バナナなど
【参考文献】
- ツムラ 葛根湯
- 厚生労働省医薬食品局:一般用漢方製剤承認基準
- PMDA 医療用医療機器総合機構 副作用情報
- 一般財団法人日本医薬情報センター(JAPIC)
- 厚生労働省:医薬品のリスク
- DATA INDEX
更新履歴
・2025/11/27:副作用情報追記
・2025/11/07:初版公開

