登録販売者試験#57 禁煙補助剤
										禁煙補助剤
― ニコチン依存からの脱出をサポートする医薬品 ―
1.ニコチンに関する基礎知識
● ニコチン→禁断症状
たばこの煙に含まれるニコチンには、覚醒・リラックス効果があります。
しかし、習慣的に喫煙を続けていると、体内のニコチン濃度が下がった時に
「いらいら」「集中困難」「落ち着かない」といったニコチン離脱症状(禁断症状)が現れます。
この状態を緩和する方法として、ニコチン置換療法が用いられます。
これは、喫煙以外の方法でニコチンを少しずつ体に与えながら、
最終的に摂取をゼロにしていく治療法です。
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2.禁煙補助剤とは
禁煙補助剤は、ニコチン置換療法に使われる医薬品で、
有効成分はニコチンです。主な剤形は次の2種類です。
咀嚼剤(ガム製剤)
:噛むことで口腔内にニコチンが放出され、口腔粘膜から吸収されて血中に移行します。

パッチ製剤
:1日1回、皮膚に貼付することで、ニコチンが皮膚から吸収され血中に移行します。

タバコに含まれる有害物質は「ニコチン・タール・一酸化炭素」です。
禁煙補助剤はこれらのうち、ニコチンのみをコントロールして離脱を防ぐためのものです。
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3.使用上の注意点(販売時の留意事項)
販売にあたっては、以下の点を必ず確認します。
• 咀嚼剤の場合:
 ・ガムのように頻繁に噛むのは不適切。ゆっくりとかみしめるように使用。短期間に沢山食べると、嘔気や腹痛等の副作用がでやすく、噛んですぐ捨ててしまってもうまく吸収されません。
 ・1回2個以上の使用は避ける。
 ・顎関節に障害がある人は咀嚼剤の使用を避ける。
• 重い心臓病・不整脈・狭心症・脳卒中の既往がある人は要注意。
• うつ病の診断を受けている人では、症状が悪化することがあるため注意。
• 妊婦・授乳婦は胎児や乳児への影響の可能性があるため、医師相談が必要。
• 非喫煙者は使用しない(誤用に注意)。
• 長期使用は避け、添付文書で定められた期間内にとどめる。
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4.主な副作用
禁煙補助剤の使用により、以下のような副作用がみられることがあります。
• 口内炎、喉の痛み
• 消化器症状(吐き気、胸やけ)
• 皮膚症状(かゆみ、発疹)
• 精神神経症状(いらいら、不眠、頭痛)
• 循環器症状(動悸、血圧上昇)
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5.相互作用・受診勧奨
使用時には、次の点に注意して適切に受診をすすめましょう。
• 禁煙補助剤は喫煙を完全にやめたうえで使用すること。(吸ってしまうと、普段より過剰の状態になり気分が悪くなったりしやすい)
• コーヒーなど口腔内を酸性にする飲み物を摂取すると、吸収が低下するため使用前後は避ける。
• ニコチンは交感神経を刺激する作用を持つため、アドレナリン作用薬との併用は注意。
• 心臓疾患・脳血管障害・高血圧・糖尿病・甲状腺機能亢進症・胃潰瘍・肝腎障害、褐色細胞腫、腎臓病などがある人は、
 症状を悪化させる可能性があるため医師に相談が必要。
• 重度のニコチン依存が疑われる場合は、専門の治療を受けるよう勧める。
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禁煙補助剤は、「吸いたい」衝動をコントロールするための一時的なサポート薬です。
「ガム・パッチ」といった使いやすい形ですが、誤った使用は副作用や依存のリスクを高めます。
登録販売者としては、第一類医薬品のため直接販売に関わらないかも知れませんが
知識として知っていればおすすめも出来ますし、喫煙のデメリットは認知されて来ていますので望む人は多いはずです。
✅ 使用方法・期間の説明
✅ 医師への受診勧奨
✅ 相互作用や注意事項の説明
を正確に行うことが重要です。
禁煙は“治療”であり、支援が成功への鍵となります。
お問い合わせのメールが設定されておらず届かない状態でした。設定したので、何か文章に間違いがある、要望などあれば↓の問い合わせからお願いします。ブログを始めたばかりなので不備は多々あると思いますが、私の感じてる面白さを共有出来たらと思います。試験を受けなくても登録販売者試験内容はベースの知識を作るのに丁度いいと思います。

