登録販売者試験 #43 皮膚薬①
										皮膚に用いる薬(外用薬)
○剤形:軟膏、クリーム、液状、パッチなど
○皮膚の部位による吸収のしやすさの違い、作用
○相互作用、店の薬使ってる場合じゃない→病院行って!な人
1. 外用皮膚薬とは
• 皮膚表面に生じた創傷や症状に直接適用される医薬品→局所作用を期待
• 毛細血管・筋組織・関節などに浸透して効果を発揮する→局所+全身作用を期待
など
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2. 外用皮膚薬の取扱い注意
• 皮膚表面が汚れていると有効成分の浸透が低下するため、患部を清浄にして使用する。
• 表皮の角質層が厚くなると有効成分が浸透しにくい。
• 入浴後の使用は浸透が高まる。
• 塗り薬(軟膏・クリーム):硬めの器材から乳化させて柔らかくしたものまで多種多様。器材の工夫で使用感をよくしたり各社の努力が見られます。
• 貼付剤(テープ剤・パップ剤):剥がす際に、角質を一緒に剥がしてしまうため皮膚の表面が脆弱になるため、同箇所に連続使用で貼るとかぶれやすい。
• スプレー・エアゾール剤:強い刺激あり。目・粘膜(口唇など)を避ける。連続噴霧は3秒以内。
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3. 外用薬の副作用
• 適用部位に発疹・発赤・痒み・湿疹などが起こることがある。
• 一般の人は目的とする症状を見分けにくいため、症状が改善しない場合は漫然と続けず使用を中止。
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4. 外用皮膚薬の主な配合成分(殺菌消毒成分)
殺菌消毒薬とは
• 小さな切り傷・擦り傷・挫傷などの創傷面の化膿防止や皮膚消毒に用いられる。
• 医薬品にのみ認められているものも多い。
• 同じ成分でも配合や、濃度の違い、目的や使用部位で医薬品や医薬部外品など分類が変わる事があります。
• 火傷や化膿部の消毒、口腔内などは医薬品とされます。
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主な成分と特徴
| アクリノール | 
| • 刺激が低い、しみにくい。 • 一部細菌に殺菌作用。 • 真菌・結核菌・ウイルスには効果なし。 • 昔の使い方で、これをガーゼにヒタヒタにして、打ち身などの冷却によく使われていましたが最近はあまりその使い方はされません。 (聞かれる事があるかもしれませんので書きましたが…)  | 
健栄製薬 ケンエーアクリノール液P 50ml (指定医薬部外品) 価格:418円  | 
| オキシドール(過酸化水素水) | 
| • 一部細菌に作用。 • 分解で発生する活性酸素により洗浄効果、嫌気性菌に対する効果も期待。 ただ、ブクブク泡作用は一瞬なので、何度か洗う様に使うと良いが、組織変性は少ししてしまう。 • 刺激性あり、目の周りは避ける。  | 
【エントリーP5倍】【第3類医薬品】日本薬局方 オキシドール 500ML 価格:393円  | 
| ヨウ素系(ポビドンヨード・ヨードチンキ) | 
| • 広範囲に作用。(一般細菌、真菌類、結核菌、一部ウイルス) • 真菌・結核菌・ウイルスにも有効。 • 石けんと併用で(アルカリに傾くと)効果低下。 • アレルギー注意。(ヨウ素アレルギーの既往歴のある人は避ける) • ポビドンヨード:傷口か粘膜に使用かで濃度が変わる。原液で口腔粘膜には使わない。 • ヨードチンキ:ヨウ素、ヨウ化カリウムをエタノールに溶かしたもの。 皮膚刺激性強く、粘膜・目の周囲、化膿性部位へは使用しない。  | 
シオノギヘルスケア イソジンクリアうがい薬M マイルドミント風味 (200mL) イソジン うがい薬 【指定医薬部外品】 価格:948円  | 
【第3類医薬品】シオノギヘルスケア イソジンきず薬 (30mL) 殺菌消毒 価格:498円  | 
| 陽性界面活性成分(ベンザルコニウム塩化物、ベンゼトニウム塩化物、セチルピリジニウム塩化物、セトリミドなど) | 
| • 細菌・真菌に有効。 • 結核菌・ウイルスには効果なし。 • 石けんと併用で効果低下。  | 
【第3類医薬品】日本製薬 オスバンS ベンザルコニウム塩化物液 (600mL) 殺菌消毒剤 価格:718円  | 
| クロルヘキシジングルコン酸塩、クロルヘキシジン塩酸塩 | 
| • 広範囲に殺菌作用。 • 結核菌・ウイルスには無効。  | 
FCアイ浄綿 14包【smtb-TD】【RCP】【白十字/衛生医療用品/救急手当用品/清浄綿/目やに/花粉/ほこり/ノンアルコール/滅菌済/クロルヘキシジングルコン酸】 価格:195円  | 
| エタノール(消毒用アルコール) | 
| • 手指消毒や器具消毒など広く使われる。 • 広い殺菌消毒作用。 • 刺激強く、擦ったり、あてがったりはしない。粘膜や目の周囲は避ける。  | 
価格:690円  | 
| フェノール類・レゾルシン | 
| • 細菌・真菌のタンパク変性による殺菌作用。 • レゾルシンは角質軟化作用あり。  | 

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5. 一般的な創傷への対応ポイント
• 出血は心臓より高くして圧迫止血。
• 火傷は流水で出来るだけ早く冷やす。
• 流水で洗浄し、汚れを落とす。
• 創傷表面を乾燥させすぎると治癒が遅れる。
• 殺菌消毒薬を繰り返すと皮膚常在菌が殺菌され、かえって治癒が遅れたり悪化する。
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6. 受診勧奨
次の場合は医療機関の受診を勧める:
• 出血が止まらない・ひどい。
• 患部が広範囲。
• 低温火傷では、表面状とくに問題なさそうでも深部まで損傷があり、その後潰瘍化の可能性もある。受診をお勧めする。
• 5〜6日経過しても痛みや赤みが強まる。
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