登録販売者試験 #32胃腸薬❻
yamadap1984@
実践×東洋医学ラボ
成分分類 | 成分名 | 主な作用・特徴 | 使用時の注意点 |
抗コリン成分 (鎮痙成分) | メチルベナクチジウム臭化物 ブチルスコポラミン臭化物 メチルオクタトロピン臭化物 ジサイクロミン塩酸塩 オキシフェンサイクリミン塩酸塩、チキジウム臭化物 ロートエキス | ・消化管の運動を抑え、胃酸分泌を抑制する。 ・胃痛・腹痛・さしこみを緩和。主に消化管に作用するが、抗コリン作用により眼・心臓・泌尿器などにも影響。 | ・緑内障・排尿困難・心臓病のある人は注意。 ・目のかすみや眩しさを生じる事があるため、乗物や機械操作を避ける。 ・妊婦・授乳婦は使用を避けるか医師に相談。 ・まれにアナフィラキシーあり。 |
鎮痙成分 (抗コリン作用なし) | パパベリン塩酸塩 | 消化管平滑筋に直接作用し、痙攣を鎮める。胃酸分泌抑制作用はなし。自律神経系を介さない。 | 緑内障で眼圧が上昇することがあるため注意。 |
局所麻酔成分 | アミノ安息香酸エチル、オキセサゼイン | 消化管粘膜・平滑筋を局所的に麻酔し、鎮痛・鎮痙。オキセサゼインは胃酸分泌抑制作用あり。 | 痛みをマスクする事で重大な病気を見逃す可能性ががある。 妊婦・授乳婦・小児(特に15歳未満)は避ける。長期使用は避ける。 副作用として、頭痛、めまい、脱力が出る事も。 。アミノ安息香酸エチルは6歳未満に使用不可。 |
生薬成分(鎮痙作用) | エンゴサク、シャクヤク | 鎮痛・鎮痙作用 | 特になし(通常量では安全性高いが、漢方薬の成分として含まれる場合は他成分との相互作用に注意)。 |
相互作用
抗コリン成分を含む薬同士や、抗ヒスタミン成分を含む薬との併用で抗コリン作用が増強し、排尿困難・目のかすみ・便秘などの副作用が起こりやすくなる。
受診勧奨の目安
便秘の改善のため、排便を促すために直腸刺激をするものに浣腸や坐薬があります。
区分 | 成分例 | 作用・特徴 | 使用上の注意・禁忌 |
注入剤 | グリセリン、ソルビトール | 浸透圧で腸管内に水分を引き込み、直腸粘膜を刺激し排便を促す | 高齢者は効果が強すぎる場合あり、直腸炎・痔出血・腎不全・心臓病は医師相談、使用後は便意を我慢しない 排便後血圧低下を招く事があり、心臓病の診断をされた方は医師に相談が必要。 |
坐薬 | ビサコジル、炭酸水素ナトリウム | 炭酸ガス発生で直腸を刺激 | 便意を我慢しない、まれにショックあり(急激に肛門に風船のような空間を作るので刺激で重篤な状態になったりする) |
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蟯虫という寄生虫を排除するために使われるものです。現在市販されているのは↑のパモキサンのみのようです。
成分 | 作用・特徴 | 使用時注意点 |
サントニン | 回虫の自発運動抑制、排便と共に排出(日本初の回虫駆虫の生薬成分) | 肝臓病患者不可、一時的に物が黄色に見えることあり |
カイニン酸 | 回虫に痙攣を起こさせ排出(生薬成分) | マクリアレルギー注意 |
ピペラジンリン酸塩 | アセチルコリン伝達を妨げて回虫・蟯虫を麻痺させ排出 | 痙攣・貧血・肝腎障害注意 |
パモ酸ピルビニウム | 呼吸や栄養代謝を阻害し殺虫 | 尿や便が赤くなる、油脂類で吸収上昇するため注意 |
駆虫薬使用の基本 | 治療時は、複数の患者を同時に治療するのが基本。寄生虫の再感染を防ぐため。 |
副作用が出やすくなるケース | 腸管からの吸収が悪い場合でも、全身作用型の駆虫薬を使うと副作用が出やすくなることがある。 |
全身作用型の駆虫薬 | 駆虫成分が全身に吸収されて効果を発揮する。例:全身の寄生虫を駆除する場合など。 |
腸管内作用型の駆虫薬 | 腸内にとどまり、消化管内の寄生虫を駆除。腸管からの吸収はほとんどない。 |
吸収が高まる条件 | 消化管の通過が遅れたり、脂肪量の多い食事後、空腹時使用などで、吸収が高まることがある。 |
注意すべき理由 | 駆虫成分の吸収が増えると、副作用のリスクも高まる。 |
その他 | 消化管内寄生虫には腸管内作用型が使われるが、目的や寄生部位に応じて全身作用型を選ぶこともある。 |