登録販売者 試験勉強

登録販売者試験 #34胃腸薬❽

yamadap1984@

下痢止めの続き

吸着成分(止瀉薬にも分類)

成分名作用・特徴
炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、リン酸水素カルシウムなど腸管内の異常発酵物質を吸着して排出する。
同じ作用を持つ薬効成分カオリン、薬用炭

生薬成分

成分名作用、特徴
木クレオソート過剰な腸の運動を整え、止瀉作用。

使用時の注意点:石炭クレオソート(発がん性の恐れ)は使用できない。薬用には木材由来の木クレオソートを使用。


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感想(8件)

瀉下薬(便秘改善薬)

1,小腸刺激性瀉下成分

• 成分例:ヒマシ油

• 作用・特徴
小腸でリパーゼにより分解され、生成物が小腸を刺激 → 蠕動促進 → 瀉下作用。
胃内容物の排除(急性胃腸炎・食中毒)に使用されることもある。
• 使用時の注意
• 激しい腹痛または吐きけ・嘔吐の症状がある人は急性腹症が疑われるため使用しない。
• 妊婦は流産・早産の恐れがあるため使用禁止。
• 授乳中の使用も避ける(乳児に下痢が起こる可能性)。

• 作用が急激のため3歳未満の乳幼児には使用は避ける。

• 腸管粘膜刺激が強いため、大量には使わない。
• 長期連用は避ける。

• 脂溶性の中毒の場合増悪させる可能性があるため使用しない。

2. 大腸刺激性瀉下成分

• 成分例:センナ、センノシド、ダイオウ、ビサコジル、ピコスルファートナトリウム、アロエ、ジュウヤク、ケンゴシ

• 作用・特徴
• 分解生成物が大腸を刺激して排便を促す。
• ビサコジルは特に結腸や直腸の粘膜を刺激し、排便を促す。
• 使用時の注意
• ダイオウは漢方製剤にも重要成分として含まれる。瀉下作用が強く、腹痛・腹鳴を伴いやすいため下痢時や下痢を起こしやすい薬との併用注意。便秘がないのにダイオウの含まれた薬の服用で下痢(副作用)となる事も。

• センナ・ダイオウはセンノシドが含まれる。乳汁中に移行しやすく授乳で乳児に下痢を生じることがある。
• ビサコジル内服薬は胃で分解されると効果が減弱するため、胃酸を中和する薬(制酸薬)や牛乳と併用しない。
• 妊婦は流産・早産の恐れあり使用禁止。授乳中は乳児に下痢が起きる可能性があるため避ける。
• 大量使用で腹痛・腹鳴が強くなり炎症を引き起こすことがある。
• 就寝前服用で翌朝効果を期待する使い方が多い。

• 漫然と使用する事で腸が慣れてしまい量を増やさないと効果を感じられなくなる。

3. 無機塩類

• 成分例:酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム
• 作用・特徴
腸内浸透圧を高めて腸内容物の水分量を増加させ、排便を促進。
• 使用時の注意
• 高マグネシウム血症の恐れ → 腎臓病の人は使用前に医師相談。
• 電解質の変化から心臓に負担、硫酸ナトリウムは心臓病のある人は使用前に医師相談(電解質バランス・循環負荷)。


4. 膨張性瀉下成分

• 成分例:カルメロースナトリウム、カルメロースカルシウム、プランタゴ・オバタ
• 作用・特徴
水分を吸収して膨張し、腸内容物のかさを増やして排便を促す。
• 使用時の注意
• 服用後に十分な水を取らないと食道・腸閉塞の危険。

5,浸潤性瀉下成分

• 成分例:ジオクチルスルホサクシネート(DSS)
• 作用・特徴
便に水分を浸透させ、柔らかくして排便を促す。


6. その他

• 成分例:マルツエキス
• 作用・特徴
主成分の麦芽糖が腸内細菌で分解されガスを生じ、便意を促す。乳幼児や妊婦にも使いやすい。
母乳不足や離乳期の便秘にも用いられる。

水分不足による便秘には効果はないが、半分以上を麦芽糖が占めるため甘く、乳幼児の栄養補給にも使われる。


次回は漢方についてまとめていきたいと思います。

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