登録販売者 試験勉強

登録販売者試験 #32胃腸薬❻

yamadap1984@

第1類医薬品等の胃薬まとめ:ガスター・パリエットなど



【第1類医薬品とは?】
• 一般用医薬品のうち 副作用などのおそれが特に高く、使用に当たって特別な注意が必要な医薬品。
• 購入時には薬剤師からの説明が必須で、登録販売者は販売できない。

ガスター10(一般名:ファモチジン)

項目内容
分類H2ブロッカー(ヒスタミンH2受容体拮抗薬)
主な作用胃酸分泌を抑制する(胃壁細胞に作用)
効能効果胃痛、胸やけ、もたれ、逆流性食道炎など
服用タイミング通常、食前または就寝前(症状に応じて)8時間効果なければ追加可
作用発現時間比較的速やか
使用上の注意長期使用は避ける(症状改善しない場合は受診)腎機能が低下している人は注意。2週間以上連続使用しない
特徴作用の持続は12時間程度
比較的副作用が少ない


パリエット(一般名:ラベプラゾールNa)(要指導医薬品)

項目内容
分類プロトンポンプ阻害薬(PPI)
主な作用胃酸分泌の最終段階である「プロトンポンプ」を阻害して、強力かつ持続的に胃酸分泌を抑える
効能効果胸やけ、胃痛、胃もたれ
服用タイミング1日1回(胃が空の状態で)
作用発現時間1時間後くらいから
使用上の注意アナフィラキシーショック
肝機能障害
腎障害
自己判断での使用は避ける
妊娠・授乳中の使用は要注意
2週間以上連続使用しない
特徴1日1回の服用で強力な効果が持続
医療用でもよく使用される


H2ブロッカーとPPIの違い

比較項目H2ブロッカー(ガスター)PPI(パリエット)
作用部位H2受容体プロトンポンプ
効果の強さ中程度強力
作用時間短め(12時間以内)長め(24時間以上)
即効性比較的速い少し遅い
販売形態OTC(第1類医薬品)OTC(要指導医薬品)
主な副作用頭痛、便秘、発疹など腸管感染リスク、ビタミンB12欠乏、骨粗鬆症のリスクなど(長期使用時)






使用上の共通注意点
• 2週間以上連続して使用しない。
• 症状が改善しない・悪化する場合は速やかに受診。
• 医療機関で処方されている薬と併用する際は、必ず医師・薬剤師に相談。
• ピロリ菌除菌後の逆流性食道炎再発などにも使用されるが、自己判断での使用はNG。

販売に関するポイント
• 第1類医薬品のため、販売には薬剤師の対面・書面での情報提供が必要。
• 登録販売者のみの店舗では販売できないため、該当商品は陳列していても実際には「販売不可」。
• 購入者が長期連用しているようであれば受診勧奨を。

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スイッチOTCとは?
スイッチOTCとは、もともと医療用医薬品として使用されていた成分が、一定期間の安全性や有効性が確認された後に、一般用医薬品(OTC)として販売が許可されたものを指します。

•Switch(切り替え)の意味から、「医療用 → 一般用」に切り替えられた薬。
• 多くが第1類医薬品に該当する(薬剤師による説明が必要)。

代表的なスイッチOTCの例

成分名一般名(商品例)用途分類
ファモチジンガスター10胃酸抑制第1類
ラベプラゾールNaパリエット胃酸分泌抑制要指導
ロラタジンクラリチンアレルギー性鼻炎など第1類
トラネキサム酸トランシーノしみ、肝斑第1類(外用は第2類)
エピナスチン塩酸塩アレジオン20花粉症など第2類

スイッチOTCの特徴・意義

メリット
• 病院に行かなくても治療ができる(軽度な不調のセルフメディケーション推進)
• 医療費の削減(特に国の医療費負担軽減の観点からも重要)
• 信頼性の高い成分が使われている(長期的な使用実績がある)

注意点
• 自己判断による過剰使用・長期使用のリスク
• 一般用になっても用法・用量を守ることが重要
• 症状が改善しない場合は、医療機関の受診が必要


販売現場での登録販売者の注意点
• スイッチOTCの多くは第1類医薬品のため、登録販売者のみでは販売不可。
• 消費者からの質問に対しては、薬剤師に引き継ぐことが必要。
• 成分の特徴や副作用についても基本的な理解は持っておくと信頼されやすい。

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